「すねかじりの何が悪いのか?」
「誰も困ってなくて、誰にも迷惑をかけてなければいいのではないか?」
しかし、すねかじりというの言葉はネガティブなイメージで使われることしかないと思います。
そこで、いったいすねかじりの何が悪いのかを考察してみます。
※当サイトがすねかじりの方へ伝えたいこと「すねかじりをやめて幸せで豊かな暮らしをしよう!」もご参考にしてください。
すねかじりに肯定的な意見
はじめに、すねかじりに肯定的な意見としてよく言われていることをあげます。
「相続税を減らすために親の資産は使っておいた方がいい」
「すねかじりが悪いとすると、親の遺産を相続することも悪いということになるから悪くない」
「人は誰かに助けてもらいながら生きていくものだから悪くない」
「悪いと言ってる人は嫉妬しているだけ」
すねかじりに否定的な意見
次に否定的な意見です。
「親が死んだらどうするの?親は先に死ぬ可能性が高い」
「生きている内は依存して甘えてラクかもしれないが、一人でもしっかり生きて行ける力をつけておかないと、後々自分が苦しい思いをする」
「自分の子供にも甘えさせるの?そのためには自分が稼がないといけない」
前提をそろえて考えると見えてくるものとは?
肯定的な意見も否定的な意見も、一理あると思われます。
そこで一旦前提をそろえて考えてみましょう。
前提条件の整理
まずは親の資産についてです。
金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯](2022年)」によると
50代、60代の平均資産は下記のようです。
50代:1,253万円
60代:1,819万円
多く感じるかもしれませんが、”平均“というのは少数の高額資産保有世帯によって大きく引き上げられています。
そこで”中央値“を見てみると下記になります。
50代:350万円
60代:700万円
ずいぶん下がりました。しかし、これが今の日本で一番多い世帯ということになります。
そこで、親の資産は700万円であることを前提とします。
そして、次に子の世帯ですが、いまは独身の方も増えていますが、それでも半数を大き越える方が結婚して子供がいます。
そこで、子の世帯は、結婚して子供がいることを前提とします。
前提条件をもとに考える
下記の前提条件をもとに、すねかじりの何が悪いのかを再度考えてみます。
親の資産:700万円
子の家族構成:結婚、子持ち
相続について
まず、肯定派の意見にあった「相続」についてですが、
相続税は下記の計算式で控除されます。
3,000万円+(600万円x法定相続人の数)
法定相続人が1人だとしても3,600万円までは控除されます。
つまり、700万円では相続税をそもそも支払う必要はないのです。
ましてや700万円では子どもの面倒まで見るのには心許ない金額です。
そのため、この前提条件で考えると、親の資産を使ってもいいということにはならないでしょう。
親が亡くなったとしたら
次に、否定派の意見にあった「親が亡くなったとしたら」ということを考えてみます。
このような状況でもし親が亡くなったとしたら生活していくのはむずかしいと思います。
自分の子供の世話もしないといけません。
大変残念なことですが、ときに人は突然亡くなることがあります。いともかんたんに。。
やはり、親のすねかじりをしているといざという時に自分が苦しい思いをすることになります。
前提条件をそろえて考えると
このように前提条件をそろえて考えてみると、否定派の意見の方が大多数の方にとってマッチしていると言えるのではないでしょうか。
十分な生活費を稼ぐというのはすぐにかんたんにできることではありません。
親が亡くなってから突然働きはじめるといってもむずかしいものです。
学生のうちはいいかもしれませんが、卒業したらできるだけ早く自分の力で生計を立てていく力を育てることが大切になります。
もし親が莫大な資産をもっていて、子の子の世代の生活費まで十分まかなえるということであれば、すねかじりでもいいかもしれません。そんな家庭に生まれた方は超ラッキーです(笑)
個人的には、それでもお金を稼ぎ自立していくということは、人間として成長するために有意義なことだと思います。
ずっと遊び続けるというのもそれはそれで大変なものです。
社会と関係を持ち貢献しているという感覚をもてることが幸せで豊かな暮らしための一つの要素になります。
まとめ:これからの行動について
すねかじりが悪いのかどうか、前提条件をそろえて考えてみました。
世の中の多くの方にとっては、すねかじりというのは親が一生懸命働いたお金を使い困らせているというイメージになります。
これは前提条件で整理したような世帯が日本の中に多いから抱いているイメージとも言えると思います。
すねかじりをやめたいと思っている方は、これを機に会社に就職してみるのもいいかもしれません。
実際にやってみると社会と関わるというのは意外とおもしろいものです。
やってみてやっぱり無理と思ったらやめればいいだけです。
まずは一歩踏み出してみましょう。
幸せで豊かな人生を実現するため、以下も参考にしてください。
【参考記事】いつまでがすねかじり?▽
【参考記事】親のすねかじりをやめる方法とは!?▽